使節?工作員?劉曼卿
先日、古本市で1冊の無茶苦茶古いチベ本を入手しました。
昭和14年(1939年)出版で”西蔵・西康 踏査記”という本ですが、内容は女性でありながら単身で1929~1930年にチベットへ。そして1932年に雲南省の調査を行った劉曼卿の記録です。
旧仮名遣いで非常に読みにくくてまだ全部読んでないのですが、劉曼卿は漢語とチベット語の両方に長けていたために当時国民党の蒋介石から見込まれて命を受け、重慶からカムを抜けてラサに到達した後にダライラマ13世に謁見して国民党との復交を説得した後シッキムに抜けたようです。
この本が出版された1940年頃は日本人の青木文教や矢島保次郎らがラサを離れた後で、かつ西川一三や木村肥佐生、野本甚蔵氏らがラサに入るまでの空白の時間だったのでチベットの状況を知りたかった日本としてはかなり貴重な情報だったのではないかと思われます。
私は彼女の存在は知らなかったのでこの新たな本の発見に衝撃を受けたのですが、調べてみたら1986年に”女性大使チベットを行く 中国辺境歴史の旅”という題名で再出版されていました。
たぶん現代仮名づかいになってて読みやすいんやろなあ・・・。
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